食洗機との距離3・支配下
食洗機によって、お気に入りの皿が欠けてしまった。
けれど、食洗機買ったからには使わなくては!という浅ましさから、
今日も我が家の食卓には、2軍の器が並ぶ。
完全に食洗機の支配下だ。

食洗機によって、お気に入りの皿が欠けてしまった。
けれど、食洗機買ったからには使わなくては!という浅ましさから、
今日も我が家の食卓には、2軍の器が並ぶ。
完全に食洗機の支配下だ。

小春はなっちゃんを抱っこしたがる。
階段でそんな気配を感じ、「危ない!」と慌てて止めに行くと、
なっちゃんがはっきりした口調で
「もういい」と言っていた。
極めて少ないなっちゃんの語彙に、新たに加わった言葉は、
意外な、でもなっちゃんにとっては生死にかかわる重大な一言だった。

旅行に行く友人の犬を5日間預かった。
預かる約束をした後で、やっぱり無理かも…と怖じ気づいた。
犬が病気になったら?家の中が荒らされる?
5日後犬と別れる小春がかわいそう?等々…。
悩んだけど預かった。
ビアンコ6歳。メス。
5日間限定、生まれて初めての「犬のいる生活」。
他人(犬)のおしっこの匂いを熱心に嗅いでいるビアンコを眺めながら、
犬と暮らすことで、人の心は広くなるかもしれないと思った。
自分の理解を超える相手を認める心の広い人間に。
5日目の夜。
ビアンコが帰った後、ふとんに入った小春が涙ぐんでいるような気がしたので、
顔や頭をなでてなぐさめた。
「…お母さん」
「ん?なあに」
「お母さんの手、臭い。」
犬のいる生活の終わり方は感傷的ではなかった。




